おっさんの下らない話し

50代を超えたおっさんの雑観記事です。しょうもないことをしょうもなく語ってます。

伝説の洋楽ロック・アルバム・シリーズ(第2回)

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今回取り上げるアルバムは、多分ボストン出身であろう「BOSTON」から1stアルバムの「BOSTON」(邦題は「幻想飛行」)。うーん、この時代はこんなもんだったような気がしますねー、題名の付け方とか。何のひねりもないところが素晴らしいのですが、邦題はやはり凝ってますなー。のちのちこれが災いするとは思いもよらなかったでしょうが。

 

リーダーであるトム・ショルツはなんとMIT(通は「ミット」と呼ぶ)出身。こう書いても分からないでしょうが、マサチューセッツ工科大学の略で、世界一を誇る技術系の大学です。しかし、ライナーノーツ見るまではそんなもの知りませんでした。それからは「ミットって知ってる?」と自慢しまくってましたが。

 

とにかくこのバンドの凄いところは、76年幻想飛行でデビューし、78年には「ドント・ルック・バック」を発表、そのまま振り返らずについには銀河の果てで86年に「サード・ステージ」を発表。まあ、最初の邦題が結果的には悪かったってことでしょうか。2ndまでは聞きましたが、サードアルバムは出てたことさえ気づかなかったくらいですからね。

 

要は、天才トム・ショルツ君の気まぐれでできてたバンドなんで、他のメンバーが腹立てて2ndアルバム出した後にもうソロアルバム作ってたくらいですから。

 

79年に初来日した時には、何故かパイプオルガンをわざわざばらして船で輸送させ、NHKホールで組み立ててライブやってました。そんなにパイプオルガンが必要な曲ってあったかなー、と思わせるくらい、普通にアルバムの中に紛れ込んでましたね。良く聞かないとどこで使ってるのかわからないくらいなのに、ようやるわ、この人。

 

しかし、このアルバムも次の「ドント・ルック・バック」も大ヒットしましたし、名曲ぞろいです。同じ年に「フォリナー」もデビューし、グラミー賞新人賞はフォリナーだったんですが、2ndアルバムはボストンの圧勝に終わったくらい、凄まじく売れました。こんだけ儲かるとやる気なくなるのかなー、ま、しょうがないか。

 

取りあえず、1曲目「More Than a Feeling」(邦題は「宇宙の彼方へ」 だからやめろっつうの)。美しいアコースティックギターから始まる美しいバラード曲ですが、途中からロックし始めます。結構トム・ショルツはピック・スクラッチ大好き人間なんで、意味なくやってますがそれもまたよし、って感じで、ハムバッキングバリバリの音が楽しめます。

https://youtu.be/EaqC6McHjio

 

2曲目は「Rock and Roll Band」。結構洋楽の人達って「ロックン・ロール」っていう言い方をするんですよね、日本ではロックと呼ばれるような曲でも。ノリノリの曲でまさにロックン・ロールしてますねー、イヤー、素晴らしい!ボーカルはブラッド・デルプって人なんですが、高いですなー、声が。しかもシャウト系というよりクリアーな歌い方ですね。

https://youtu.be/ef65cLi1gpY

 

最後はアルバムの最後を飾るこの曲「Let Me Take You Home Tonight」。噂ではこの分厚いコーラスはブラッド・デルプ1人で多重録音してるとか。やるなー、この人。ちなみに「サード・ステージ」まで付き合ったのはこの人だけでした。うーん、義理堅い男でもあったんだ。しかし、この最後の盛り上げ方には時代を感じてしまいます。

https://youtu.be/r-FgKHG5Oes

 

本当にトム・ショルツが気まぐれでなければ、もっといい作品を多く世に出せただろうに、やはり天才のやることは分かりませんなー。まあ、そういう意味でも伝説のアルバムと呼ぶにふさわしいというか、現役時代からある意味伝説化してしまってた(どうしたんだろう、あのバンドってな感じでですが)バンドの素晴らしいデビュー・アルバムです。